被虐待児ですがなにか

生きにくさを抱えた人間の日常。とどけ平凡。

守りたかったもの

思い出すだけでも嫌な記憶だ。書こうとすると筆が止まる。
そんなものをトラウマというのなら私はトラウマだらけだ。

夜中、布団の中で私の手を使っての自慰行為。

そこから何がきっかけでエスカレートしていったのかは記憶にない。

一番多い記憶は陰部を舐められ指を入れられているシーン。

私は人形のように動かずそれを受けている。助けてほしいという気持ちももはやなく、終わってほしいという気持ちも希薄で、何も考えず頭を空っぽにして、もしくはそれをしているのは私の好きな相手だと夢想した。

最初の頃抵抗していたのかは解らない。本当に、どこからそんな陰部を舐められ指を入れられるようになったのか、解らない。

キスをされそうになったこともあったと思う。抵抗したら諦めてくれたのは良かった。それ以上に淫らなことをされていても、ペニスを入れられることとキスをされることだけはどうしても嫌だった。そこを死守できたのは僥倖だろう。

 

ペニスを入れられそうになったことはあった。必死で抵抗した。手で恥部を守りながら「処女だってば!」ってかすれて叫んだと思う。厭らしい笑みと余裕の雰囲気。ああ、あの時家には誰もいなかった。母親が帰ってこなければ奪われていたかもしれない。帰ってきた母親の音に気付いて「助けて」と助けを求めた。それは養父のお気に召さなかったらしい。なにか言われたと思う。助けを求めるな、という意味の言葉。思い出せない。そうして秘密は守られた。そこで気付いてもらえていたら……また違った道があったかもしれない。